一人暮らしのパートナーとして、ペットを飼いたいと思う人は多いと思います。
しかし、ペットによっては騒音で近隣住民に迷惑をかけたり、賃貸アパートの壁や柱を傷つけて修復費用を支払わされる可能性があるので、どんなペットでも飼える訳ではありません。
そこで、私が一人暮らし時代に色々とペットを飼った経験をもとに飼育難度や懐きやすさなどを評価し、一人暮らしでも飼いやすい動物を紹介していきたいと思います。
一人暮らしで飼えるペットの条件
- 部屋を傷つけない
- 鳴き声がうるさくない
- 臭くない
- お留守番ができる
- 省スペースで飼育できる
- 散歩の必要がない
部屋を傷つけないペット
猫は爪研ぎをするため、柱や壁を傷つける可能性があるため一人暮らしの賃貸アパートでの飼育は難しいかと思います。
賃貸で傷をつけてしまうと退去時に原状回復費用を負担することになります。
鳴き声がうるさくないペット
騒音対策済みでペット可の物件であればある程度の鳴き声は容認されるとは思いますが、木造アパートなどは非常に音が響きますので犬などの鳴き声の大きいペットの飼育は難しいでしょう。
臭くないペット
一人暮らしの狭い部屋で匂いの強いペットを飼ってしまうと、匂いを消すために空気清浄機をガンガン回さないといけなくなります。
臭いは壁などに染み付きますので、フェレット等の臭腺から強烈な匂いを出すペットは一人暮らしの狭い部屋での飼育は控えた方がいいかもしれません。
お留守番ができるペット
ペットホテルに預ける経済力があれば問題ありませんが、ペットホテルは高額ですので出費は覚悟しておいた方が良いでしょう。
エサを多めに与えていれば1日くらいお留守番できるようなペットだと一人暮らしでも飼いやすいですね。
省スペースで飼育することができるペット
一人暮らしの限られた空間だと飼育スペースはできるだけ狭くできる方がいいです。
飛んだり跳ねたりするペットはケージが大きくなりがちなので、広い部屋でないと人間の生活スペースが削られてしまいます。
散歩の必要がないペット
チワワのような小型犬なら散歩は必須ではないかもしれませんが、犬は基本的に散歩が必要となります。
散歩の必要があるペットだと家を空けることもできませんし、一日の中で多くの時間ををペットに費やしてしまうのであまりオススメはできません。
一人暮らしでも飼いやすいペット
げっ歯類
ゴールデンハムスター
我が家でも飼っているゴールデン(キンクマ)ハムスター。
飛んだり跳ねたりするペットではないので飼育スペースは60cm〜と省スペースで「鳴かない」「慣れやすい」「臭いくない」と3拍子揃っていて飼育しやすさではトップクラス。
初心者でも飼いやすいペットの代表です。
性格はおっとりしていて表情豊かなので見ているだけで癒されます。
カラーバリエーションが多いのですぐにお好みのハムスターを見つけることができるでしょう。
難点としては寿命が2〜3年と短く、お別れが早いことでしょうか。
ゴールデンハムスターを飼育する上での注意
ゴールデンハムスターは縄張り意識が強く、複数で飼育すると殺し合うので多頭飼いは厳禁です。
多頭飼いをしている人もいらっしゃいますが、ハムスターに精通した人もしくは命を顧みない人ですので絶対に真似しないようにしましょう。
ゴールデンハムスターの飼育項目 | ゴールデンハムスターの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★☆☆ |
音の静かさ | ★★★★★ |
匂いの少なさ | ★★★★★ |
価格の安さ | ★★★★★(1,000円〜3,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★☆(幅60cm程度) |
デグー
見た目のネズミ感さえ気にならなければ最高のパートナーとなってくれるでしょう。
他のげっ歯類とは比較にならないほど懐きやすく、知能も高く学習能力が高いので人間とコミュニケーションを取ることができます。
2~3歳児程度の知能があると言われておりますが、知能が高いぶんだけストレスも感じやすいので愛情持って育ててあげましょう。
コミュニケーション能力が高いので多頭飼いもできますし、犬や猫の多種族とも仲良くなれる可能性があります。
人懐っこい性格で顎のあたりを撫でてあげると気持ち良さそうに甘えます。
デグーを飼育する上での注意
デグーの体臭自体は臭くないのですが、トイレは覚えないので足の裏に着いたフンや尿から匂いを感じることがあります。
また、綺麗な声で鳴くといっても、夜中に鳴かれると流石に響くしうるさいです。
運動量が多いので高さのあるケージを用意しましょう。
また、部屋んぽさせると部屋中を駆け巡るので、一部屋をデグー部屋にするくらいの覚悟をしましょう。
デグーの飼育項目 | デグーの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★★★ |
音の静かさ | ★★☆☆☆ |
匂いの少なさ | ★★★☆☆ |
価格の安さ | ★★★☆☆(6000〜10,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★☆☆☆(幅50cm以上+高さ60cm以上) |
フクロモモンガ
平均寿命は10年前後と小さい割に長生きするので、長く一緒にいたい人にはおすすめです。
性格は非常に警戒心が強く臆病なので懐きにくいのですが、根気よく愛情を注げばベタなれしてくれます。
運動量が多く、ケージ内を飛ぶので広さと高さが必要となります。
フクロモモンガを飼育する上での注意
フクロモモンガは縄張り意識が強く、マーキングする必要があるので臭腺から悪臭を発します。
オスの方がより臭いは強いのですがメスはメスで臭います。
また、トイレも覚えないばかりかケージに高さがあるのでケージ周辺が汚れて悪臭の原因となります。
オス同士は縄張り意識が強いので複数飼育できませんが、メス同士であれば複数飼育もできないことはないです。
夜行性なので夜に鳴いたり、ケージに飛びついてガタガタ音がしたりと意外と騒音の多い動物です。
また、鳴き声が子犬の鳴き声ほどのボリュームですので寝つきが悪い人にはお勧めできません。
フクロモモンガの飼育項目 | フクロモモンガの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★☆☆ |
音の静かさ | ★★☆☆☆ |
匂いの少なさ | ★☆☆☆☆ |
価格の安さ | ★★☆☆☆(15,000円~30,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★☆☆☆(幅60cm以上+高さ60cm以上) |
チンチラ
チンチラと名前のつく動物は猫とウサギが存在するのでややこしいですが、こちらはネズミのチンチラです。
標高の高い山に住んでいる動物ですので、適切な環境を整えることができれば飼育することができます。
適温が17〜21度と低めで、温度や湿度の変化に敏感な生き物なので飼育難易度は高いです。
綺麗好きで砂浴びで毛づくろいをする習性があるため、きめ細やかでフワフワの毛並みを維持することができます。
警戒心は強いもののコミニケーション能力が高いので、仲良くなれば肩乗りチンチラとなってくれるかもしれない。
飛んだり跳ねたりと運動量の多い動物ですので幅100cmx高さ100cmほどの大きめのケージが必要となります。
野生では集団生活しているものの、ケージの中の狭い空間では命懸けのケンカをしてしまうことになるので1匹に1つのケージで飼うことが望ましいです。
チンチラを飼育する上での注意
ケージの中には必ず、チンチラ用の細かい砂を使った砂浴び場が必須となるのですが、細かい砂が舞うので部屋中が砂だらけになる覚悟が必要です。
高温多湿がかなり苦手な生き物ですので一年のほとんどでエアコンを付けっぱなしになります。
また、チンチラは長命で10年〜20年ほど生きるのですが、その間に何度も病院に通う可能性が大いにありますので、ペットにお金を惜しみなく使える経済力がなければ飼うことは難しいでしょう。
チンチラの飼育項目 | チンチラの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★★☆ |
音の静かさ | ★★★☆☆ |
匂いの少なさ | ★★★★★ |
価格の安さ | ★☆☆☆☆(30,000円〜80,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★☆☆☆☆(幅100cm+高さ100cm) |
ハリネズミ
ヨツユビハリネズミ(ピグミーヘッジホッグ)
可愛らしい顔とコミカルな仕草がSNSなどで人気のハリネズミですが、非常に臆病でなかなか人馴れしてくれません。
SNS等で人気の愛嬌あるハリネズミは可愛い一瞬を切り取ったものか、突然変異とでも考えていた方が良いでしょう。
ハリネズミに無償の愛を与え続けれる覚悟がなければ飼うことは許されません。
寿命は3年〜5年と長くはありませんので、短い間に沢山の愛情を注いであげましょう。
臭い自体は気になるほどではないですが、餌をたくさん食べるし水もゴクゴク飲むので糞尿の量がとても多いです。
ヨツユビハリネズミを飼育する上での注意
温度管理が最も重要で、暑すぎても寒すぎても命の危険が伴います。
対応してくれる動物病院がまだまだ少ないので飼育を考えている方は、事前に近くの動物病院を調べておきましょう。
ヨツユビハリネズミの飼育項目 | ヨツユビハリネズミの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★☆☆☆☆ |
音の静かさ | ★★★★☆ |
匂いの少なさ | ★★★★☆ |
価格の安さ | ★★★☆☆(10,000円〜30,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★☆☆(幅80cm) |
ヒメハリテンレック
正確にはハリネズミではないのですがハリネズミに非常に良く似たマダガスカルにしか生息しない動物です。
ハリネズミと違って一日の半分は木に登って生活しているので、ハリネズミより生活圏が広いです。
針はハリネズミと違って柔らかく、そこまで痛くありません。
性格は温厚で臆病ですが、人間の手には慣れてくれるようです。
環境温度に敏感な生き物なので寒すぎると冬眠するのですが、他の動物と違って冬眠中でも起きて水を飲んだりする特殊なものです。
まだ飼育方法について明確ではありませんが、冬眠させるかさせないかの判断は難しいところでしょう。
冬眠するからなのかわかりませんが寿命は10年から13年とハリネズミよりも長いです。
ヒメハリテンレックを飼育する上での注意
寒さに弱いので冬場は室温に気を遣う必要があります。
ハリネズミと違って独特な臭いがする。
飼っている人自体が多くはないので情報が少ないです。
ヒメハリテンレックの飼育項目 | ヒメハリテンレックの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★☆☆☆☆ |
音の静かさ | ★★★★☆ |
匂いの少なさ | ★★★☆☆ |
価格の安さ | ★☆☆☆☆(60,000円〜70,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★☆☆(幅80cm) |
うさぎ
寿命は5年から11年と長めではありますが、デリケートな生き物なので衛生管理や飼育状況で寿命は長くも短くもなるでしょう。
価格は種類によってまちまちですが人気のネザーランドドワーフやロップイヤーは2万〜3万ほどでしょう。
血統書付きとなると5万円〜10万円ほどするようです。
声帯自体が無いので鳴きませんが、夜中にケージを噛んだり穴掘りしたりとうるさいので、ストレスを溜めないように定期的に外に出して遊んであげるようにしましょう。
うさぎ自体に臭いは無いので、糞尿を定期的に掃除することにより臭いのない適切な環境にすることができるでしょう。
うさぎを飼育する上での注意
ウサギは寂しいと死ぬというのは嘘です。そんな脆弱な生き物ならとっくの昔に絶滅しています。
構いすぎず、触りすぎずで適度な距離感で飼育するようにしましょう。
うさぎの飼育項目 | うさぎの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★☆☆ |
音の静かさ | ★★★☆☆ |
匂いの少なさ | ★★★★☆ |
価格の安さ | ★★★☆☆(10,000円〜100,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★☆(幅60cm以上+高さ50m以上) |
鳥類
セキセイインコ
インコ自体は臭いどころか香ばしい良い匂いがするのですが、バサバサと羽ばたいて糞の塵が飛んだりするので多少は匂いがするのですが気になるほどではないです。
性格は好奇心が強く活発なので、見ているだけで楽しめます。
イタズラ好きな個体も多く、飼い主を困らせるほどです。
コミュニケーション能力が高く、ヒナの頃から育てると非常に強い忠誠心をもってくれます。
オスが懐いてくれれば、声真似をしてくれるかもしれませんよ。
インコが人間の声真似をする理由は、好きな相手とコミュニケーションを取りたくて人の言葉を必死に覚えるのだそうです。
可愛すぎませんか?
価格は2,000円〜7,000円ほどでカラーも豊富です。
セキセイインコを飼育する上での注意
鳴き声がギャーギャーとうるさいです。
大型犬にも負けない大きな音で鳴くので木造アパートでは絶対に飼わないようにしましょう。
顎の力が強いので、指を噛まれると血が出ますし、放鳥中に目を離すと壁紙などをベリベリ破ったりします。
小鳥は1日餌を食べないだけで死んでしまいますので、旅行の際はペットホテルに預けるか知人に世話をお願いしましょう。
セキセイインコの飼育項目 | セキセイインコの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★★☆ |
音の静かさ | ☆☆☆☆☆ |
匂いの少なさ | ★★★★☆ |
価格の安さ | ★★★★☆(2,000円〜7,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★★(幅35cm+高さ40cm) |
文鳥
文鳥は漢字で書くことが多いので日本の鳥と勘違いされることも多いですが、インドネシアのジャワ島原産の小鳥です。
小鳥の中でも育てやすく丈夫な個体が多いので長年ペットとして愛されています。
ピッピッキュルルと優しい鳴き声ですし、音量も大きく無いので近所迷惑になることは無いでしょう。
温厚で陽気な性格で、とても人間に懐きます。
セキセイインコほど噛む力が強く無いので指を怪我したり壁紙を剥がしたりする心配もありません。
文鳥を飼育する上での注意
小鳥は1日餌を食べないだけで死んでしまいますので、旅行の際はペットホテルに預けるか知人に世話をお願いしましょう。
文鳥はさみしがり屋でヤキモチ焼きですので毎日愛情を込めてお世話しましょう。
文鳥の飼育項目 | 文鳥の5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ★★★★☆ |
音の静かさ | ★★★☆☆ |
匂いの少なさ | ★★★★☆ |
価格の安さ | ★★★★★(2,000円〜5,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★★(幅35cm+高さ40cm) |
爬虫類
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)
レオパと呼ばれて愛されるヒョウモントカゲモドキはヤモリの一種で爬虫類です。
爬虫類は好き嫌いが分かれるとは思いますが、非常に飼いやすいペットなので人気が出ているようです。
レオパは相手しなくてもストレスになることはなく、餌も数日に1回与えるだけなので忙しくて家にあまりいない人でも飼うことができます。
臭いはほとんどしませんし、排泄物は一定の場所でしてくれるので掃除も楽です。
性格が大人しいので噛むこともありません。
懐かないことを除けば一人暮らしのペットとしては最適な動物では無いかと思います。
レオパを飼育する上での注意
餌は生きたコオロギなどですので、虫に抵抗のある人は難しいかもしれません。
ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の飼育項目 | ヒョウモントカゲモドキ(レオパ)の5段階評価 |
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懐きやすさ(慣れやすさ) | ☆☆☆☆☆ |
音の静かさ | ★★★★★ |
匂いの少なさ | ★★★★★ |
価格の安さ | ★★★★☆(5,000円〜8,000円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★★(幅40cm〜) |
魚類
メダカ
密かにブームとなっているメダカ。
最近は様々な美しいカラーが生まれていますし、水草に凝ればアクアリウムとして楽しむこともできます。
ただがメダカと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ペットショップでキラキラ光るメダカを見たら考えが変わるかもしれませんよ。
飼育スペースは1匹に1リットルの水が必要だと言われており、何匹飼育するかによって水槽の大きさが変わります。
レアでラメラメなメダカでも1匹300円〜と飼いやすいです。
メダカを飼育する上での注意
メダカは丈夫で、ある程度汚れた水でも生きていけるのですが水替えを怠ってしまうと急に全滅することもあります。
メダカが快適に過ごせるように定期的な水替えを心がけましょう。
メダカの飼育項目 | メダカの5段階評価 |
---|---|
懐きやすさ(慣れやすさ) | ☆☆☆☆☆ |
音の静かさ | ★★★★★ |
匂いの少なさ | ★★★★★ |
価格の安さ | ★★★★★(100円〜300円) |
飼育スペースの狭さ | ★★★★★(幅40cm〜) |
動物病院での治療費のこともちゃんと考えよう!
価格が安いからといって安易に飼ってしまう前に、動物病院ではペットを購入した金額の何倍ものお金を払わなければならなくなる可能性があることを頭に入れておきましょう。
エキゾチックアニマルなどの飼育者の少ないペットは、犬や猫と違って対応できる動物病院が限られますし、体の小さな動物は麻酔のリスクが高いばかりか手術の難易度が高いので、難しい手術となると10万円近く支払うことになるかもしれません。
小さな動物とはいえ、飼うと決めたからには一生付き合う覚悟を持って飼育しましょう。
一人暮らしのパートナーを見つけてみませんか
ペットを飼うことはうつ病の予防に効果があるなど、心理的なメリットがあります。
毎日仕事から帰ってきてストレスの溜まる毎日を悶々と暮らしているのであれば、ペットに癒されてみてはいかがでしょうか。
ただし、生き物を飼う以上少なからずデメリットはありますし、必ず別れが来ます。
生き物を飼う以上、最後まで責任を持って飼育しましょう。
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